ベトナムのCOVID-19のノート 2020.07.13 感染者372例

7/13 7am時点でのベトナムの感染者

  • 計372例(ハノイ112、ホーチミン56、回復350、死亡0、輸入例224)
    • 4/23(276例)以降増加例:96
      • 海外からの輸入例(4/23以降):96例
  • ホーチミンではここまで97日間、ベトナム国内の新たなコミュニティには87日間連続で新規のコロナウィルス感染者の発生はありません。

    ※便宜上このブログでは4/24以降を第2波とします。

現在のホーチミン市で行われている対策

177/TB-VPCP
ベトナム国内における新型コロナウイルス関連発表(フック首相,カラオケ,ディスコ営業再開に同意)

クラスターや隔離対象がある、もしくはあった地域

  1. ハノイのバクマイ病院
  2. ホーチミン ブッダバー
  3. ハノイのObstetrics and Gynaecology Hospital
  4. ハノイのThường Tín District
  5. ハノイのMê Linh 地区のTiền PhongコミューンにあるLucky Star Gym関連
    5/6ハノイのMêLinh地区のHạLôi村のロックダウン解除
  6. ベトナムの少数民族の一つのモン族のコミュニティー(ハザン省の中国との国境付近の集落)
  7. ビンズンのTan Uyen TownのUyen Hung Industrial Park絡み
  8. ハノイのGia Lâm区のKiêu Kỵ コミューン
    1. 発熱・呼吸苦で迅速診断(イムノクロマトキット)でデング熱及びCOVID-19 Positive、入院隔離後PCRでNegative, 現在デングとして治療中。
    2. コミューンの120世帯は隔離継続(PCRは偽陰性あり得るから)
  9. タイニン省Tan Chau郡Tan Thanh地区
    1.  5月2日カンボジアからトレイル経由で不法入国し、通報により隔離されていたベトナム人(No.315患者)、5月15日Covid-19検査結果が陽性と判明。この患者に濃厚接触した17名はすでに隔離され、経過観察されている。
  10. 海外からの入国者

今後の対策・スタディ

  1. 国外からの感染を徹底的に防止
    1.  現在観光客を受け入れない
    2.   ベトナム人および外交官や公式のパスポートを所持しているビジネスマネージャー、専門家、熟練労働者などの外国人のみが入国許可
      1. 入国前のオフィシャルのCovid-19陰性証明書(日本で発行できるところはないという情報あります)
      2. 入国後ホテルもしくは施設でで14日間の隔離(検疫)
      3. 検疫開始後4日目と13日目の2回の検査で陰性の確認が取れる事
  2. 国内の感染を根絶
    1. ランダムテスト
    2. 治療方針に関して:COVID-19から回復後の患者であっても、退院後30日間は監察下に置かれれます。これまでは退院適格になった後に14日間の自宅隔離でしたが、新しい方針では退院適格になった後にさらに14日間地域の医療機関もしくは、患者自身で用意した隔離場所で過ごします。その後さらに退院後30日までは外出制限やSocial Distancingなどの医療監視が行われる方針となりました。
  3. PCR検査:ベトナム製であるがWHOの認可あり
  4. BCGのスタディ
    新規発生が出てこないため、症例が集まらず中止。
  5. ベトナム国内生産の人工呼吸器( 気管切開下陽圧換気(TPPV)向け )の人工呼吸器の出荷が始まる(気切でいくのか?)
  6. ベトナムとイギリスが共同でCOVID-19ワクチンを開発中。抗原は開発済み、現在マウスで実験中。
  7. ベトナム国立衛生疫学研究所と日本の長崎大学の15人の研究者が、SARS-CoV-2の迅速診断キット(ELIZA法、精度約95%)を開発し、大量生産の認可を得た。

日本人のベトナムへの入国再開

ブログ主自身は、まだ日本大使館.領事館などから情報が出ていないので、これ迄のベトナムの方針から考えて以下の情報が、比較的真実に近いのではないかと予想します。

【ベトナムへの渡航は新型コロナウイルス(COVID-19)のPCR検査 陰性証明書がいらないと発表がありました。というか、あっても入国後隔離です】

The National Steering Committee on COVID-19 Prevention and Controlから、『外国人専門家のベトナム入国にあたり、いわゆる陰性証明書は必要ないが、全例ベトナムに入国後14日間の隔離が必要』と発表があったとありました。
【抜粋】
Foreign experts coming to Việt Nam will not have to produce certificates of being negative for SARS-CoV-2 when entering Việt Nam, but will be tested upon arrival and quarantined for 14 days, the committee agreed, citing concerns that the pandemic situation outside Việt Nam continues to be “complicated.”【Web アドレス】

もう一つ別の視点として、入国の際の注意:医療費の支払い。

【ベトナム入国の際にはちゃんとした医療保険に入っておきましょう】
The National Hospital for Tropical Diseases No 2 での外国人コロナウィル患者の治療費は、平均850〜1900ドルでした。
また重症例の場合には20000ドル以上かかったケースもある。
ちなみに最重症のイギリス人パイロット、患者91は最低でも151,000ドル以上。
そしてこれらの支払いは海外旅行者保険で支払い可能だったとのこと。
 
ベトナムで外国人がコロナウィルの治療を受けた場合、自分で払いになるので、旅行者保険は必須ですね。
 
ベトナム入国の際は、ある程度高額の補償がある旅行者保険に加入していないとまずそうです。タイでも1000万以上補償する
保険に入ってから入国するように政府が指導していましたね。

世界からの評価

Forbesの記事(20200520):新型コロナ対策をめぐり,ベトナム国民は政府と報道機関を最も高く信頼
世界銀行の記事(20200430):Containing the coronavirus (COVID-19): Lessons from Vietnam.
World Economic Forumの記事(20200330):Viet Nam shows how you can contain COVID-19 with limited resources.
BROOKINGSの記事(20200520):Reopening Vietnam: How the country’s improving governance helped it weather the COVID-19 pandemic.

POLITICO. Ranking the global impact of the coronavirus pandemic, country by country.: 【新型コロナ対策効果ランキング、死者ゼロのベトナムが世界一】

  • 米国の政治専門誌ポリティコ発表
  • 調査対象の30か国・地域中でナンバーワンの評価を受けた(全世界調査ではない)。
  • 感染者数や死亡者数、失業率、国内総生産(GDP)などの指標に基づき、コミュニティの健康保護と経済振興の面における新型コロナ対策の効果を評価