海外の日本人患者に「メンタル不調」が多い深刻な理由

グローバルに語ろう アジア医師と見る未来 その9

日本最大級の医療専門サイト であるm3.comのメンバーズメディア編集部様のご厚意で、ここに転載させていただけることになりました。将来海外で働くことを目指す医療者や、海外進出を考えているビジネスマン、そして医療系を目指す学生さんの参考になれば嬉しいです(マニアックすぎて需要がないか(´・ω・`)??)。 

今回から4回にわたりご登場いただくのは、ベトナムで人材紹介事業を行うJAC Recruitment Vietnamの元社長の加藤将司さんです!ベトナム在住であれば、一度は聞いたことがある名ではないでしょうか?
ベトナムにおける人材採用とマネジメントの専門家としての経験から、医師に限らず誰もが海外で働く際に知っておきたいことについてお話を伺います。

今回は海外進出企業が守るべき安全配慮義務の問題と、海外で働く日本人のメンタルヘルスの問題について、海外での特殊な人間関係や労働環境問題を織り交ぜながらお話を聞かせていただきました!

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ベトナムにおける、メンタルヘルスケア

学会の抄録を作るついでに、本気でレポートを作成してみました。さてここからどうやって1200文字に落とし込もう(´・ω・`)。

以下本文

近年日本におけるベトナム人労働者は増え続けており、2020年に厚生労働省より報告された、「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和2年10月末現在)によると、日本国内のベトナム人労働者は443,998 人 (外国人労働者全体の 25.7%、前年比 10.6%増) であり、今後しばらくは増えるものと予想されている。

それに伴い、以前から指摘されていた外傷やB型肝炎や結核などの感染症といった身体的な問題だけでなく、メンタルヘルスに関する問題も注目されるようになってきており、自殺に至った例も報告されている。ベトナム人に限らず海外渡航に伴うメンタルヘルスの不調が起こりやすいことは、以前から指摘されており渡航前にメンタルヘルスの評価をしておくことは重要である。

今後さらに増加することが見込まれる、ベトナム人労働者のメンタルヘルス問題に対応するために、ベトナム国内のメンタルヘルスケアの状況を知ることは、今後の臨床や研究の一助になると考え、2021年8月時点で入手可能な資料や情報から、以下のようにベトナム国内におけるメンタルヘルスケアの状況やそれに関連する事項を総括した。

How Can We Change Minds About Mental Health? | TPR
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