ベトナムのCOVID-19のノート 2020.07.26 感染者418例
7/26 5pm時点でのベトナムの感染者
- 計418 例(ハノイ112、ホーチミン56、ダナン6、回復418、死亡0、4/23以降国内発生例2、輸入例268)
- 4月23日以降、ベトナム国内のコミュニティには新規のコロナウィルス感染者の発生はありませんでしたが、7月25日に患者416が発生したことにより、連続無発生期間99日間で終了となる。
※便宜上このブログでは4/24以降を第2波とします。
2020/7/25以降の新たな対策
ダナンで行われている対策(今どんどん動いています)
- ベトナム保健省がダナン市に感染疑いと濃厚接触者のリストを作成するように指示(7/23)
- ダナン市はリストの掲載者にリアルタイムPCRを行った。
- 検査された人は全員隔離(⑦/24保健省が専門家を派遣 詳しくはhttps://e.vnexpress.net/news/news/da-nang-braces-for-extensive-covid-19-testing-4135764.html)
- 今回は特に、保健省の初めての試みとして、ダナンで感染の危険性がある全ての地域において、ベトナム製の抗体検査キット「ELISA」を使った検査を実施する。保健省は、感染疑い者の追跡システムを使用する。
- ダナンでの国際線の受け入れ中止。国内線はこれまで通り運用。https://e.vnexpress.net/news/news/da-nang-stops-receiving-repatriation-flights-4135777.html
- 7月25日にリンクがおえない市中感染者が2人確認されたことから、Social Distancingが再開された。在ベトナム日本国大使館からの詳しい情報はこちら。
ホーチミン市で行われている対策
177/TB-VPCP
ベトナム国内における新型コロナウイルス関連発表(フック首相,カラオケ,ディスコ営業再開に同意)
海外からの入国者
国外からの感染を徹底的に防止
- 現在観光客を受け入れない。
- 不法入国してきた外国人が感染源になりうるので、より一層厳しく取り締まる。
- ベトナム人および外交官や公式のパスポートを所持しているビジネスマネージャー、専門家、熟練労働者などの外国人のみが入国許可
- 外国人専門家は入国の3~7日前に、政府もしくはWHOが承認した機関(The testing must be done at a government-approved medical center or one recognized by the World Health Organization.と表現)でCovid~19のテスト(RT-PCR)を受け、陰性であることを証明する必要がある。
- チケットが購入済みで、8月5日前に入国の場合には、この要件は免除されます。
- 日本渡航医学会. 「ビジネス渡航者向けのPCR検査および証明書発行」協力医療施設リスト(2020.7.22)
- 入国後ホテルもしくは施設でで14日間の隔離(検疫)
- 検疫開始後4日目と13日目の2回の検査で陰性の確認が取れる事
- 政府は全ての専門家に対して、国際的な医療保険を持っていることを要求する。
- ベトナムで外国人がコロナウィルの治療を受けた場合、ベトナムの政府からの補助はないので(ベトナム人はある)、旅行者保険は必須。
- The National Hospital for Tropical Diseases No 2 での外国人コロナウィル患者の治療費は、平均850〜1900ドル。重症例の場合には20000ドル以上かかったケースもある。
- 最重症のイギリス人パイロット、患者91は最低でも151,000ドル以上。
- タイでも1000万以上補償する保険に入ってから入国するように政府が指導している。
- 最近日系企業でも、経済的ダメージ回避のためか、医療保険を不十分で安いものに切り替える動きが見えます。社員をわざわざ海外に送り出す以上は、しっかりと健康のことも考えてあげてほしいものです。
- 外国人専門家は入国の3~7日前に、政府もしくはWHOが承認した機関(The testing must be done at a government-approved medical center or one recognized by the World Health Organization.と表現)でCovid~19のテスト(RT-PCR)を受け、陰性であることを証明する必要がある。
今後の対策・スタディ
- 国内の感染を根絶
- PCR検査:ベトナム製であるがWHOの認可あり
- BCGのスタディ
⇒新規発生が出てこないため、症例が集まらず中止。 - ベトナム国内生産の人工呼吸器( 気管切開下陽圧換気(TPPV)向け )の人工呼吸器の出荷が始まる(気切でいくのか?)
- ワクチン
- ベトナムとイギリスが共同でCOVID-19ワクチンを開発中。抗原は開発済み、現在マウスで実験中。
- VIETJO. 新型コロナワクチン開発急ぐ、10~11月に臨床実験を開始.
- ただしNewswee「新型コロナのワクチン、年内の実用化は無理」WHO幹部が明言.という情報もありますし、ブログ主自身もいろいろ読んでいますが、あまりワクチンに期待してまっていると、先に経済が干上がる気がしてます。
- ベトナム国立衛生疫学研究所と日本の長崎大学の15人の研究者が、SARS-CoV-2の迅速診断キット(ELIZA法、精度約95%)を開発し、大量生産の認可を得た。
日本人のベトナムへの入国再開
- ホーチミン:外国人専門家の入国手順をガイダンス
ベトナムに入国する外国人専門家はいずれも14日間の集中隔離措置を受けることとする。国の隔離施設で隔離措置を受ける場合は無料だが、本人の希望によりホテルやリゾートで隔離措置を受ける場合は料金を徴収する。 - 日本人専門家64人ベトナム入国
ベトナムの空港に到着した乗客らは空港ターミナルの外に設置されたエリアで健康状態を申告後に入国審査、税関審査を受け、隔離施設に移動して14日間の経過観察を受けます。その間にPCRなどの検査も受けます。 - 日本発ベトナム行き臨時便を運航、25~27日にビジネスマン440人が渡越
茂木敏充外務大臣は23日の記者会見で日本人ビジネスマンのベトナム渡航について言及し、6月25日・26日・27日の3日間に、在ベトナムの日本商工会議所のアレンジにより日本からベトナム行きの臨時便が運航されることを明らかにした。 - ベトナムのフック首相は、コロナウィルス後の世界では、日本との関係を深化させるための方策を模索している。
ベトナムのグエン・スアンプック首相とベトナム山田滝男駐日大使との会談。会談のなかで「”Despite the existing ban on nearly all foreign entries, Việt Nam always welcomes Japanese investors and experts to the country, as long as appropriate COVID-19 prevention and control measures are taken,” 」と述べる。コロナウィルスの管理レベルは国によってだいぶ違ってきていますが、ベトナムの言うコロナウィルスの管理とは「水際対策、市中感染の根絶隔離」なので、今後も【入国後例外なく14日間隔離】の方針は続きそうですね。 - 日本政府、タイ・ベトナム・豪・NZへの出入国制限緩和を検討へ.
- ベトナムと一部の国を結ぶ国際線の運航再開について
新型コロナウイルス感染症予防国家指導委員会は国際線の運航再開に向けて、直近30日間連続で新規感染者数がゼロ人の地域を洗い出し、安全対象地域リストを公表する。 - ベトナム進出支援企業の方が情報をまとめてくれています。
- ただしニュースではこんな情報もでています。
【6/8 外国人専門家のベトナム入国、「統一化した手順の整備が急務】
まだ決定した方針がないという事か?
世界からの評価
Forbesの記事(20200520):新型コロナ対策をめぐり,ベトナム国民は政府と報道機関を最も高く信頼
世界銀行の記事(20200430):Containing the coronavirus (COVID-19): Lessons from Vietnam.
World Economic Forumの記事(20200330):Viet Nam shows how you can contain COVID-19 with limited resources.
BROOKINGSの記事(20200520):Reopening Vietnam: How the country’s improving governance helped it weather the COVID-19 pandemic.
POLITICO. Ranking the global impact of the coronavirus pandemic, country by country.: 【新型コロナ対策効果ランキング、死者ゼロのベトナムが世界一】
- 米国の政治専門誌ポリティコ発表
- 調査対象の30か国・地域中でナンバーワンの評価を受けた(全世界調査ではない)。
- 感染者数や死亡者数、失業率、国内総生産(GDP)などの指標に基づき、コミュニティの健康保護と経済振興の面における新型コロナ対策の効果を評価