ベトナムの新型コロナワクチン関連情報 ベトナム国内のワクチン接種状況(2021年8月7日更新)

接種状況

  • ベトナム全体での接種状況
    8月7日の時点でのベトナムのワクチン接種率は7.4%で、ここ最近急激に一日の接種回数が増加している
    各国のワクチンの接種率の推移に関しては、新型コロナウイルスワクチン接種率の推移【世界・国別】を参照。
  • 各省・市での接種状況
    各省や市へのワクチンの接種状況は、CỔNGTHÔNGTINTIÊMCHỦNGCOVID-19から確認することができる。

    特にホーチミン市は、8月中に市内の人口の7割が第1回目の接種を受けるよう取り組んでいる。そして2021年中に1380万回の投与を行い、人口の99%をカバーするとgovernment Poratlで発表があった。また8月16日のTuoi Tre Newsの記事によると、感染症の予防と管理に関する法律は、管轄当局が特に流行地域において、予防接種を必要とする人々に予防接種を強制する権利を有することを規定しているとある。

接種対象者

2021年7月2日の全国新型コロナウイルスワクチン接種キャンペーン指導委員会においては、2021年末までに18歳以上の人の50%以上を、2022年の3月末までに18歳以上の人々の70%以上の接種を完了させる予定であると発表された。さらに7月8日に公布された『2021~2022年の新型コロナウイルスワクチン接種実施計画に関する決定第3355号/QD-BYT』によると、ワクチン接種の優先対象を以下のように定めている。

  1. 無料の優先接種対象となるのは、以下のような感染対策の従事者や経済を支える16の優先グループ。
    • 医療従事者
    • COVID-19の防疫業務従事者
    • 軍隊
    • 警察
    • 外国に派遣される外交関係者及び国内の外交機関や外国組織の職員
    • 税関や入国管理機関の職員
    • 航空・輸送・観光・電気・水道など必要不可欠なサービスを提供する人
    • 教員・学生・生徒、多くの人と接する機会のある行政機関・法律関連組織・公証役場・競売所などの職員
    • 慢性疾患患者・65歳以上の人
    • 感染流行地域の住民
    • 貧困者・社会政策受益者
    • 出張・留学・労働の目的で外国に派遣される人、ベトナムで働く外国人専門家
    • 企業(工業団地・輸出加工区・輸送・金融・観光など)の従業員及びその家族、必要不可欠なサービス(宿泊・飲食・銀行・ヘルスケア・薬局・小売・卸売・市場・建設・観光など)の従事者
      • 第4波を経験する中で、密な環境になりやすい工場地帯でクラスターが何度も形成されて問題となった。これを受けて工場労働者が新型コロナワクチン接種の優先対象者に追加され、2021年8月末までに、全国の工業団地のすべての労働者にワクチン接種をすることを目指すと発表があった。
    • 宗教関係者
    • フリーランス労働者、
    • 保健相・省・市人民委員会主席の決定及びワクチン提供組織の提案による人。
  2. 感染状況により、次の4種類の省・市での接種が優先される。
    • 感染が流行している地方
    • 重点経済地域に属する地方または政府の経済開発案件を試行している地方、
    • 多くの工業団地・工業指定地域があり、人口の多い地方、
    • 国境・国境検問所・外国との交流がある地方。人口密度の高い主要都市

外国人のワクチン接種に関して

  1. ワクチンが入荷し始めた時点ではベトナム国内で使用可能なワクチンが絶対的に不足していた。そのためCovid-19との戦いの最前線にいる労働者や、流行地に住む人々など、特定のカテゴリにいる人に対する接種を優先せねばならず、外国人に優先的にワクチン接種を行うことは検討していないとしていた。後に行政手続き改正に関する諮問評議会第4委員会が、ワクチン接種の優先対象者として外国人専門家を新たに追加することを、保健省に提案した。理屈としては、「外国人専門家はベトナム国内の多くの企業の経営を支えている。彼らは職業柄頻繁に移動することから、高い感染リスクに晒されているが、ベトナムに滞在しているため、母国でワクチン接種を受けることができない」からとのこと。
    • そしてホーチミン市保健局の7月12日の発表において、ホーチミン市におけるワクチン接種計画の第5フェーズ(110万回分のワクチンが使用される予定)で、外国人が優先対象に入り、実際に多くの日本人がワクチン接種を受けている。
  2. また新型コロナウイルスワクチン接種のオンライン予約ができるアプリやSo suc khoe dien tuというウェブサイトから外国人も予約可能(ただし8月7日時点ではベトナム語のみの提供。数週以内に英語版がリリースされるとのこと)。
    • 詳細はこちら。以下重要と思われる部分を抜粋。
      • 早く登録したからと言って、優先的にワクチン接種がされるわけではない。
      • 感染対策の従事者や経済を支える16のグループのいずれに所属しているかに関する情報提供をしなければならない。つまり接種の順番は所属グループの優先度に従うと思われる。
      • ワクチンの接種が完了すると各々にQRコードが配布され、これは将来的にワクチンパスポートを作成するために必要な情報となる。詳細情報はこちら
  3. 日本人のワクチン接種に関しては、在ベトナム日本国大使館のホームページ内にある、ベトナム国内に在住の皆さまの新型コロナウイルスのワクチン接種のページから詳細を知ることができる。以下簡単にこのページで提供されている内容を抜粋。
    • 日本に帰国(一時帰国を含む)してワクチンを接種する方法。予約方法についても記載あり。
    • ベトナム国内での日本人に対するワクチンの接種状況の説明と、ワクチン接種前後の手続きについての説明。

その他

  1. 一部の組織や個人が偽の、もしくは正規ルートで入手したものではないワクチンを販売しようとしたことを受けて、保健省は国民に対してこのようなワクチンを接種しないように勧告した。
    • ベトナムにおいては、すべての COVID-19 ワクチンは、保健省の承認が必要となっており、輸入されたワクチンは、厳格な検査手順を経て、使用前にコールドチェーンシステムに保管する必要がある。
    • そして現時点でワクチン接種は無料。
  2. ホーチミン市1区にある旅行会社のホンゴックハートラベル(Hong Ngoc Ha Travel)が米国ワクチン接種ツアーの販売開始の宣伝をしたが、すぐに政府から警告が入り中止となった。