次のメディカルツーリズムのホットスポットはどこか?
世界全体としてのメディカルツーリズムについて
- メディカルツーリズムとは
- メディカルツーリズムとは、医療を受けるために海外に渡航すること。
- メディカルツーリズムの目的
- メディカルツーリズムを選ぶ主な理由は、自国では技術的に困難な場合、高額な専門医療を必要とする場合、費用対効果の高い医療を自国外に求める場合が多い。
- 質の高い医療へのアクセス
- 最先端治療へのアクセス
- 治療費の削減
- 治療への迅速なアクセス
- メディカルツーリズムは、これらのメリットが自国よりも海外でより大きいと認識される場合に選択されることが多い。
- メディカルツーリズムを選ぶ主な理由は、自国では技術的に困難な場合、高額な専門医療を必要とする場合、費用対効果の高い医療を自国外に求める場合が多い。
- メディカルツーリズムに含まれるサービス
- メディカルツーリズムに含まれる主要なサービスは、医療、美容、代替治療などに分類される。これには不妊治療、幹細胞治療、がん治療なども含まれる。
- メディカルツーリズムとウェルネスツーリズムのそれぞれの目的や、提供するサービスを理解する
- メディカルツーリズムは専門的な医療技術や施設を用いて治療や手術などを受けることに主眼が置かれている医療サービスに加えて、ウェルネスツーリズムと呼ばれるストレスを軽減したり心身を若返らせることを目的としたサービスも含まれる。
- これらのサービスの違いを理解することは、サービス提供やマーケティング戦略を検討する上で極めて重要。
- これにより病的な状態である人だけでなく、健康維持や増進を目的とする幅広い層にアピールすることが可能となる。
- ウェルネスツーリズムの例としてはスパやヨガ、アクティビティを中心としたサービスなどを利用した、健康・リラクゼーションの促進などがある。
- 市場規模と成長率
- 過去のメディカルツーリズム動向
- 成長性: メディカルツーリズムの市場規模は2022年には192.8億米ドルだったと言われている。
- 毎年、約1,400万人が医療を受けるために他国を訪れている。
- The Medical Tourism Index 2020-21によると、メディカル・ツーリズムの上位渡航先は、カナダ、シンガポール、日本、スペイン、英国、ドバイ、コスタリカ、イスラエル、アブダビ、インド、フランス、ドイツ、オマーン、韓国、チェコ共和国であった。
- 主な推進要因: メディカル・ツーリズムの主な推進要因としては、自国に保険やサービスがないこと、費用が安いこと、医療の質が高いこと、自国では受けられない治療があること、待ち時間が短いことなどが挙げられる。
- 2024年以降の予測
- 市場価値: 2023年から2030年までの年平均成長率(CAGR)は21.3%を示し、2030年には933.8億米ドル以上に成長すると予測されている。
- 地域シフト: 航空運賃の高騰や長距離旅行への意欲の低下により、近場の地域へのメディカルツーリズムへのシフトが進んでいる。
- 主要国: 報告によると、2020-21年の指数で上位にランクされたコロンビア、フランス、タイなどは、今後もメディカルツーリズムの人気目的地となる見込みである。
- 過去のメディカルツーリズム動向
- メディカルツーリズムの費用はどのように支払われるのか?
- 支払方法
- メディカルツーリズムに参加する人達の支払い源は、個人の状況や求める治療やサービスの性質によって大きく異なる。以下に一般的な支払方法をいくつか挙げる。
- 自己負担: メディカルツーリストの多くは、治療費をポケットマネーで支払う。これは、渡航先での治療費が自国での治療費より大幅に安い場合や、治療費が保険でカバーされない場合に多い。
- 民間の医療保険: 民間の医療保険プランの中には、海外での治療をカバーするものもある。ただし、保険プランの内容や治療内容によって大きく異なる場合がある。メディカルツーリズムを選択する前に、保険の適用範囲を確認することが重要である。
- 雇用主が提供するプログラム: 雇用主の中には、福利厚生の一環として、海外での特定の治療費をカバーするプログラムを提供している場合もある。
- 政府の医療制度: 国内で治療が受けられない場合、または治療までの待ち時間が長い場合、政府の医療制度が海外での医療費をカバーすることがある。
- 医療観光パッケージ: メディカルツーリズム事業者の中には、治療費、渡航費、宿泊費をパッケージにしたものを提供しているところもある。こうしたパッケージには、ローンや支払いプランを通じて資金を調達するためのオプションが用意されている場合もある。
- 参考資料:日本と諸外国の医療水準と医療費
- 支払方法

- DXの影響
- 医療機器、外科手術、ウェアラブル、コネクテッドヘルスケアなど、ヘルスケア業界の技術進歩が目覚ましい。それに伴い遠隔医療、情報通信技術、遠隔診療などが気軽に利用できるようになり、世界中の患者が気兼ねなく遠く離れた医師に相談したり予約を取ったりできるようになった。
- 結果、タイやインドなど発展途上国への渡航者の増加にも繋がっている。
- 引用・参考文献
アジアにおけるメディカルツーリズムについて
- アジアのメディカルツーリズム市場
- 先進国における高額な医療費は、そこに住む患者にとって負担となっている。国によっては、医療制度に対する政府の規制によって、さまざまな手術の実施に遅れが生じることすらもある。
- 対してアジア諸国の医療費は先進国に比べて20~50%程度であり、先に述べた先進国よりも安く治療を受けることができる。このコスト抑制は、アジア諸国におけるメディカルツーリズムの成長要因の一つであり、戦略に組み込まれている。
- 例えば、タイでの心臓バイパス手術の費用は13,000ドルであるのに対し、米国では113,000ドルである。そのため、タイやインドなど、手頃な価格で迅速な医療を受けられる国では、インバウンドのメディカルツーリズムの割合が高く、手術件数の増加に寄与している。世界旅行ツーリズム協議会によると、タイはアメリカ、フランス、トルコ、ベルギーに次いで、インバウンドメディカルツーリズムで5位にランクされている。
- 他にもシンガポールやマレーシアなどの国々においても、人工膝関節置換術、歯科治療、美容整形など、さまざまな症状に対して費用対効果の高い治療が提供されているため、市場価値が上昇している。
- 2024年以降のアジアのメディカルツーリズムの展望
- 今後、アジアのメディカルツーリズムは、いかに示すいくつかのトレンドによって形成されると予想されている。
- 技術の進歩:遠隔医療、ロボット工学、個別化医療などの技術を導入できた国は、より多くのメディカルツーリストを惹きつける可能性がある。
- DX化: 医療機器、外科手術、ウェアラブル、コネクテッドヘルスケアなどの医療技術の進歩により、エンドユーザー(医療施設や医療者など)は患者ケアの質を向上させることができる。また遠隔医療や情報通信技術により、世界中の患者が気兼ねなく医師に相談し、予約を取れるようにもなった。
- 予防医療の重視: 従来の治療医療から予防医療に注目が集まっており、メディカルツーリズムのサービスとしても、ウェルネスプログラムや健康診断、ライフスタイルの管理などは、今後必要不可欠なサービスとなり得る。
- ニッチな専門分野の出現: 特定の医療分野(不妊治療、がん治療、再生医療など)に特化した国が競争力を獲得する。
- 様々なコラボレーションやパートナーシップ: 病院、政府、旅行会社などの国境を越えた連携により、シームレスなメディカルツーリズムを促進する。
- 今後、アジアのメディカルツーリズムは、いかに示すいくつかのトレンドによって形成されると予想されている。
- 参考文献
- “What Do We Know About Medical Tourism? A Review of the Literature With Discussion of Its Implications for the UK National Health Service as an Example of a Public Health Care System”
日本におけるメディカルツーリズムについて
- 概要
- 日本は高度な医療技術や医療設備で有名であり、外国人患者数は増加傾向にある。特に、がん治療、心臓手術、臓器移植、再生医療などの先端医療が注目されている。
- 日本政府もメディカルツーリズムを国家戦略として位置づけ、官民一体となったプロモーション活動を展開している。しかし、言葉の壁や文化的な理解力が、この分野の成長に対する課題として指摘されている。
- 市場規模については、日本のメディカルツーリズムの潜在市場規模は2012年時点で約5,500億円と推計されている。
- 2018年には、訪日外国人旅行者数が初めて3,000万人を超えた。メディカルツーリズムの需要は増加しているものの、実際のメディカルツーリストの数は5万人から6万人程度と推定されており、年間約43万人という潜在需要にはるかに及ばない。
- メディカルツーリズムに積極的で、外国人に人気のある日本の病院やクリニックの情報(太字は特にメディカルツーリズムに積極的な医療機関とされている)
- 東京大学医学部附属病院
- 聖路加国際病院
- 山王病院
- 東京慈恵会医科大学附属中央病院
- NTT東日本関東病院
- アメリカンクリニック東京
- 亀田メディカルセンター
- 東京ミッドタウンクリニック
- 日本の強み
- 日本のメディカルツーリズムサービス
- 医療サービス: 日本は先進的な治療法、有名な病院、質の高い医療で知られている。特に、重粒子線治療と再生医療が有名である。
- 日本は高度な医療技術を持つ国であり、平均寿命も高いレベル帯にあることからもそれがうかがえる。
- 医療資源の豊富さ: 日本は病床数やCT・MRIの保有台数が多く、高度な医療サービスを提供が可能。
- 患者中心でホスピタリティのある医療の提供: 日本はホスピタリティと高品質な医療を組み合わせて提供できる環境が整っている。
- 高い医療技術をスピーディーに提供できる国内環境が整っている。
- 美容医療: 日本には、温泉、マッサージ、エステ、スピリチュアルな禅の世界など、さまざまな美容・スパサービスがある。
- 先端療法:人工多能性幹細胞(iPSC)技術の進歩なども注目されている。
- 医療サービス: 日本は先進的な治療法、有名な病院、質の高い医療で知られている。特に、重粒子線治療と再生医療が有名である。
- 新たなニーズへの提案
- 代替医療:より多くの観光客を誘致するために、日本の伝統医療などをアピールすることも一考に値する。
- 健康増進: 日本はウェルネスツーリズムの目的地としても自国を宣伝しており、リゾート地にウェルネス施設を提供するよう奨励もしている。健康増進に対する需要の高まりに応えるため、こうしたサービスがさらに発展する可能性がある。
- 不妊治療: 日本は、体外受精における技術的進歩の最前線にある。日本のクリニックは最先端の治療と患者中心のアプローチを提供している。
- 幹細胞治療: 日本は再生医療、特に幹細胞治療の世界的リーダーである。この強みを活かして、メディカルツーリストを増やすことができるだろう。
- がん治療: 日本は、がん専門医と重粒子線治療で知られている。こうしたサービスをさらに推進することで、より多くのメディカルツーリストを誘致できる可能性がある。
- 日本のメディカルツーリズムサービス
- 日本の弱み
- 言葉の壁: ほとんどの外国人渡航者は日本語を話すことができないため、症状を説明する際や、症状や治療法に関して医療者から説明を受ける際に困難が生じる。
- 異文化理解: 外国人との交流に慣れていない。
- 高額医療費に対する認識: 日本の医療費は非常に高いという通説がある。
- 情報発信不足: メディカルツーリストに提供される適切な治療法や施設情報が不足していることが多い。
- 医師会の反発。
- 参考文献
ベトナムにおけるメディカルツーリズムについて
- 概要
- ベトナム政府は医療に投資しており、ベトナムの医療市場は2020年に162億米ドルと評価されている。
- ベトナムのメディカルツーリズ市場は成長を続けている。2023年には、ラオスとカンボジアからのメディカルツーリズムだけでも、ベトナムに20億米ドルの収益をもたらすと予測されている。
- ベトナムの強み:は?
- 経済成長と市場機会: ベトナム経済は急速に成長している。特に医療分野は著しい成長を遂げている。
- 規制緩和:ベトナム政府は外国からの投資を促進している。
- 質の高い医療サービスに対する需要: ベトナムの公立病院は、長い待ち時間などの課題に直面している。このため、質の高い医療サービスに対する需要が高まっており、民間病院はこれに対応する努力を積極的に行っている。
- メディカルツーリズムのサービス
- 医療サービス: ベトナムは、質の高い医療を手頃な価格で受けられる国として台頭してきている。
- 美容医療: ベトナムの美容医療市場は着実に成長しており、美容医療分野の優れた医療施設と高い技術を持つ医師がいる。
- 代替療法: ベトナムには代替療法やウェルネス療法の豊かな伝統がある。
- ベトナムのメディカルツーリズムにおける新たなニーズ
- 代替医療: ベトナムには豊かな伝統医療の歴史がある。
- ウェルネスツーリズム: ベトナムはウェルネスツーリズムの目的地として急成長している。
- 不妊治療
- ベトナムの弱み
- 医療サービスのインフラと質:ベトナムの医療セクターは急速に成長しているが、医療サービスのインフラと質はまだ改善が必要。
- 公立病院の質: 公立病院のレベルは、一般的にアメリカ人やヨーロッパ人のような先進国から来た外国人の期待に応えていない。
- 私立病院: VINMEC国際総合病院グループやホンマイ病院グループのようなベトナムの私立病院は、豪華な設備と最新の医療機器を備えている。しかし、医療費が高く、ベトナム人患者の獲得や医療従事者の確保が難しいため、財政難に直面している。
- 外資系病院: 外国資本によって設立された外資系病院がある。ハノイフレンチ病院(ハノイ)やFV病院(ホーチミン市)などであり、高い医療水準を誇っている。ただし、難しい診断や超高度な医療を要する場合は、日本や近隣の医療先進国に緊急搬送されることもある。
- 言葉の壁: 外国人旅行者は、公立病院の医療スタッフや医師とコミュニケーションをとるのが難しい場合が多い。
- 包括的アプローチの欠如: 政府、民間企業、医療機関、旅行会社、ホテルなどの主要な利害関係者は、メディカルツーリズムに対する包括的なアプローチを欠いている。
- 医療サービスのインフラと質:ベトナムの医療セクターは急速に成長しているが、医療サービスのインフラと質はまだ改善が必要。
- 参考文献
結論と考察
- 日本とベトナムは、それぞれ独自の強みとサービスを備えており、メディカルツーリズムの次のホットスポットになれる可能性はある。
- 日本とベトナムのメディカルツーリズムの類似点
- 両国とも、伝統医療と現代医療が融合したユニークな国として知られている。
- 両国ともメディカルツーリズムの発展を政府が支援している。
- 両国とも渡航者に豊かな文化体験を提供している。
- 日本とベトナムが行うべき施策
- 日本
- ユニークなサービスの促進: より多くのメディカルツーリストを誘致するため、日本独自のウェルネスサービスや先進医療をさらに推進する必要がある。
- ウエルネスステイ: 富士山や奄美大島などを代表とするような、自然豊かな静かな場所で様々なサービスが提供する。
- 自然中心のリトリート(日常を離れる体験): 現在すでに長野県の白馬などでは自然を中心としたリトリートが提供されており、参加者は自然散策やスケッチと一体化した瞑想的な修行に取り組むことができる。
- ヨガリトリートなどのサービスを通して、マインドフルな動きと意識的な呼吸に重点を置いた、自然と調和した体験をすることができる。
- ウエルネスステイ: 富士山や奄美大島などを代表とするような、自然豊かな静かな場所で様々なサービスが提供する。
- コミュニケーションの改善: 翻訳サービスや英語を話すスタッフを提供することで、言葉の壁に対処し、患者の体験を向上させる必要がある。
- 透明性のある価格設定: 明確な情報を発信し、特に治療費に関する明確な情報を提供することで、高額というイメージを払拭する。
- ユニークなサービスの促進: より多くのメディカルツーリストを誘致するため、日本独自のウェルネスサービスや先進医療をさらに推進する必要がある。
- ベトナム
- ウエルネスステイ:ベトナムには、スパトリートメントやヨガクラス、デトックスプログラムなど、さまざまなサービスを提供するウェルネスリゾートがすでにいくつかあり、それらを一層活用する。
- 例としてはインターコンチネンタル・サンペニンシュラ・ダナン、ザ・アナム、TIAウェルネスリゾートなど。
- インフラの改善: 医療インフラに投資し、医療サービスの質を向上させることで、より多くのメディカルツーリストを惹きつけることを目指す。
- 手頃な医療費の促進: ベトナムは、メディカルツーリストを惹きつける重要なセールスポイントとして、その手頃な医療費を活用できる可能性がある。
- コミュニケーションの改善: 日本と同様、言葉の壁に対処することで、患者の体験を向上させる必要がある。
- ウエルネスステイ:ベトナムには、スパトリートメントやヨガクラス、デトックスプログラムなど、さまざまなサービスを提供するウェルネスリゾートがすでにいくつかあり、それらを一層活用する。
- 日本
- 臨床医/コンサルタントしての視点からの考察
- シンガポールにヘッドオフィスを置く民間病院のベトナムクリニックで働く日本人臨床医の観点、日本のヘルスケアビジネスのベトナム進出を支援するコンサルタントの観点から、これまで集めた情報をもとに更なる考察を行う。
- メディカルツーリズムの戦略・戦術を考える上で、なによりもまず、公共インフラとしての医療制度やその周辺事情と、ビジネスの視点を区別して考えることが極めて重要であると考える。一方で、これらは相互に影響を与えるため、バランスを保つことも同様に重要であると考える。
- 日本でメディカルツーリズムを進めるには医師会の協力体制が得られているとは言い難く、ベトナムの方が政策的な観点からメディカルツーリズというビジネスを成功させる可能性が高いと期待できる。
- 以上のことから、日本から意欲のある日本人医師を多数ベトナムの私立病院に送り込んだり、日本の各企業や私立病院にベトナムに既に存在する私立病院と協業を促し、そこから利益を得ることも一考の価値があると考える。
- シンガポールにヘッドオフィスを置く民間病院のベトナムクリニックで働く日本人臨床医の観点、日本のヘルスケアビジネスのベトナム進出を支援するコンサルタントの観点から、これまで集めた情報をもとに更なる考察を行う。
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