ベトナムの新型コロナウィルスについて(2020年3月15日更新)
2020年3月15日現在、ベトナム国内で発見された新型コロナウィルスによって引き起こされる感染症(COVID-19)は53例
- 簡単にベトナム国内の患者数みたい場合にはJohns Hopkinsという超有名病院が出している、COVID-19の流行拡大状況が一目でわかるサイトをみるとわかりやすいです。
※ただし多少のタイムラグあります。- またベトナム語も読めるという方であれば、Realtime Monitoring Wuhan Coronavirus By Kompa Group. というものもあります。言語選択で一部英語でも読めますが、肝心な国内状況がベトナム語で読めませんでした。 今後改善されるのではないかと思います。
3月13日時点で47例
3月6日以降次々と感染者が報告されています。
発生地域: Realtime Monitoring Wuhan Coronavirus By Kompa Group. より
Vĩnh Phúc 11、 Bình Thuận 9、 Hà Nội 7、 Hồ Chí Minh 5、 Quảng Ninh 4、
Đà Nẵng 3、 Lào Cai 2 、 Quảng Nam 2、 Khánh Hoà 1、 Huế 1
最大の疫学リンクは 3月2日にハノイ市ノイバイ国際空港に到着したベトナム航空(Vietnam Airlines)のロンドン発ハノイ行きVN0054便 に関連する症例は以下の通りです。
- 17例目:VIETJO. 新型コロナ、ベトナム国内で17人目の感染確認―欧州から帰国の女性. に詳細のっています。イタリア、ロンドン、パリ、ロンドン(この最中に新型コロナウィルス陽性と確認された人と接触)、その後飛行機(ベトナム航空 同乗者197名)で3月2日にハノイの Ba Đình 区の自宅に帰宅。その後発熱し、病院受診の上診断を受ける。
- 17例目の方の叔父と運転手の方も陽性(19例目と20例目)
VNEXPRESS. Hanoi confirms two more coronavirus infections. - 47例目:17例目の家に務めるメイド。
- 17例目の方の叔父と運転手の方も陽性(19例目と20例目)
- 21~30例目
- 31例目:東北部地方クアンニン省を訪れていた。
- 33例目:31例目と共に東北部地方クアンニン省を訪れていた。
- 49例目:30例目のパートナーのイギリス人。
- 番外: 3月2日にハノイに到着後、ベトナムで過ごし、5日に遊覧船でホーチミン市を後にし、7日にカンボジア・プノンペンに到着。その後カンボジアで診断。
18例目、韓国テグより帰国後.3月8日時点でこの症例から始まるク疫学リンク無し。 Vietnamese man from Daegu is country’s 18th Covid-19 patient.
32例目: 17例目の友人。イタリアで行動を共にた後、イギリスに滞在。体調不良がありベトナムと英国の当局に健康申告を行った上で、チャーター便で9日にホーチミン市タンソンニャット国際空港に到着。その後診断。
34例目:51歳女性、2月22日に韓国・仁川空港経由で米国・ニューヨーク着。2月29日に米国発、カタール・ドーハ空港経由し3月2日朝にベトナム・ホーチミン市タンソンニャット国際空港到着。
- 36~38例目:34例目の感染者の家政婦、従業員、義娘の3人。
- 40~44例目:南中部沿岸地方ビントゥアン省で新たに5人の新型コロナウイルス(COVID-19)の感染 。
- 48例目:34例目と車に同乗。
- 接触歴ありにて隔離中:TOTOベトナム(TOTO Vietnam)のホーチミン支店は、複数の従業員が34例目と接触したとして、12日から17日までオフィスとショールームを一時休業。
45例目: 9日午前5時にハノイ市ノイバイ国際空港に到着したベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)のロンドン発ハノイ行きVN0054便の客室乗務員 VN0054の客室乗務員。3月2日のVN0054 とは関係がない。
46例目: ベトナム航空のスチュワーデスであり、3月8日にロンドンからハノイへのVN0054便で勤務。
50例目:3月9日にパリからの出張からハノイに戻った後に発症。
51例目:ヨーロッパで勉強中の3月11日に発熱と咳。 3月13日にQR968便でノイバイ国際空港着。そのまま隔離入院。
52例目:3月9日、ロンドンから帰国。
53例目: チェコからの53歳の男性。ドーハ空港(カタール)を通過し、3月10日にQRCMフライトでHCM Cityのタンソンニャット国際空港に到着。
54例目:スペインから来たラトビア人。
55例目:フランスからベトナムに入国したドイツ人
経済的影響に関するニュース
現在ベトナムで行われている対策
ベトナム保健省からのCOVID-19 の予防に関する勧告
- 時々勧告が変わるので、在ベトナム日本国大使館の感染防止に向けた勧告等を参照することをお勧めします。
- また隔離の指示を守らなかったり、虚偽の申請をしたことにより罰を与えられたり、労働許可証を剥奪されている外国人もいます。
国内向けに政府が行った施策(時系列)
- 2月3日ベトナム国内の感染者が8人になったことを受け流行を発表する首相決定が公布。
- 2020年2月3日から教育機関の休校措置、大規模イベントの開催を控える方針が開始。
- 日本人学校やインターナショナルスクールも対象。
- 2月29日時点で休校措置継続中(ホーチミンは3月15日まで、ハノイは3月8日までの予定)。
- 休校再延長、ダナン3月末まで、ハノイは3月29日・ホーチミンは4月5日まで
- 検査体制の確立
- 教育・啓蒙活動
隔離施設
- COVID-19を疑われた人や 発症した人を隔離し、専門的に治療するための施設として使用する仮設病院を設立開始(現在完成済み)。中国と接するクアンニン省モンカイ市に500床の仮設病院。
- ホーチミン市のクチ郡ホーチミン司令部軍事学院にとニャーベー郡フースアン村にそれぞれ300床と200床の仮設病院を設置。
- クチ郡ニュアンドゥック村(xa Nhuan Duc)にあるホーチミン市司令部軍事学院(Truong Quan su Bo Tu lenh Thanh pho Ho Chi Minh)と、ニャーベー郡フースアン村(xa Phu Xuan)にある第10連隊本部に集中隔離施設設置。
隔離地域
- ビンフック省ソンロイ村の2月13日から20日間の隔離開始 ⇒ 3月4日に封鎖解除、新規発生者なし。 ビンフック省の日系工業団地にある日本の会社に勤めるベトナム人従業員が、中国の武漢での研修の際に感染していたことに端を発する出来事。
ベトナム保健省からの情報入手方法
- ベトナムに住む人は、どこの国から来ているかに関わらず、ベトナム保健省の方針に従うこととなります。たとえば現時点で新型コロナウィルス感染を疑われたら現地の指定病院で診断・治療をすることとなります。
- ベトナムの大使館、総領事館が昼夜問わず、ベトナム保健省から出てくる情報を和訳して出してくれています。ぜひ参考にしましょう。
- 在ホーチミン日本国総領事館からの情報
- 在ベトナム日本国大使館からの情報
今後も色々な人がいろいろな事を言うので情報が錯綜する可能性があります。
- 今でも毎日のようにCOVID-19が世界中で発生しており、今後ベトナム国内に入り込んで集団発生を引き起こすリスクは十分にあります。他の国も落ち着くまでは気を抜くことが出来ません。
- なにせ「新型」ですので刻一刻と詳しい情報が明らかになってきておりTVやSNSでもでも様々な人が様々な事を言っています。正直わかりにくい情報もたくさんあります。情報を取捨選択する能力が問われます。これは前回の2009年新型インフルエンザの世界的流行の時とは明らかに異なる現象です。
何処の情報が妥当性が高いのか?
- もちろん情報は早いに越したことはありませんが、何より重要なのは「正しいかどうか?」です。
- 私もいわゆる外国人患者さんがたくさん来る国際クリニックと呼ばれるところで働いているので、可能な限り最新情報には以下のように気を付けています。
- そもそもTVやSNSの情報が間違っている、遅い、情報が早すぎて精度が悪いことがあるので原文まで追いかけないと正確な情報が得られないことが多くあります。一番間違いないのは厚生労働省. 新型コロナウイルス感染症について. やWHO. Coronavirus disease (COVID-19) outbreak. やCDC. Coronavirus Disease 2019 (COVID-19).の情報を見て裏を取ることです。
- また我々ベトナムに住む日本人にとって状況把握を難しくしているのは「ベトナムの流行状況と日本の流行状況が違うため、日本から入ってくる情報が、ベトナムでの生活に参考になるものと参考にならないものが混在している」という事です。特に最近日本は「 国内感染期 」に入り混乱し始めた(参照:厚生労働省. 新型コロナウィルス感染症について. 2月28日 国内の状況について. )のに対して、ベトナムは現在「海外発生期もしくは国内発生早期」でまだ落ち着いている状況であるという発生段階の差があります。流行状況が違うと対応が大きく変わります。
- 以下にベトナムに関する情報を取るためによく参照している情報源をシェアます。
- ベトナムの大使館、総領事館が出す情報。
かなり頻繁にかつタイムリーに情報更新してくれています。- 在ホーチミン日本国総領事館からの情報。
- 在ベトナム日本国大使館からの情報。
- 海外出張や旅行の際に重要な入国制限に関する情報。
- 英語だが専門的で信頼ができる情報源
- Johns Hopkinsという超有名病院が出している、新型コロナウィルスの感染拡大状況が一目でわかるサイト。
- CDC.Travelers’ Health. のTravel Health Noticeの部分。流行状況が悪化すると程度に応じてアラートが入ります。ベトナムは現在アラートがありませんが日本は既にアラートが入ってます。
- ベトナムの大使館、総領事館が出す情報。